お腹の調子が良くてこそ全身が軽やかで活気に満ちるものですが、最近トイレに行くことが戦いのように感じられていませんか。『東医宝鑑』では私たちの排泄、特に大便を単なる「老廃物」としてだけ捉えてはいませんでした。むしろ体全体の健康状態を映し出す、とても重要な「鏡」と考えていたのです。
『東医宝鑑』「内景篇」の大便の項目を見ると、このような言葉があります。「大便は胃の滓粕である。」一見すると当たり前のことのように思えますよね。しかしここには非常に深い意味が込められています。私たちが食べた物が胃で消化され、その栄養分が全身に行き渡ったあとに残る「滓粕」がまさに大便だということです。ここで重要なのは、この老廃物がどれほど円滑に排出されるかによって、私たちの体の気血の状態を推し量ることができるという点です。
もし大便が硬く乾燥している場合、『東医宝鑑』ではこれを気血虧損であると説明しました。虧損とは、気力と血液が不足し、損なわれているという意味です。田畑に水が足りず土がひび割れて乾燥していくように、私たちの体の中の津液と血液、気が不足するため、腸も乾いて動きが鈍くなるということです。
特に気が不足すると腸が動く力が弱まり、血液が不足すると腸壁の潤いが失われて乾燥してしまいます。このような状態が続くと大便が腸内に長く留まり、水分が奪われ続けてますます硬くなり、排出がさらに困難になる悪循環に陥ります。単に便秘がつらいと思っていたものが、実は体全体のバランスが崩れているサインだったのです。
腸がきれいに空になってこそ、新しい良い気で満たされると考えられていました。大便の状態を通して体内の湿気、熱気、寒気、そして気血の流れまで丁寧に見つめていた知恵が込められています。単に便秘薬を飲むことよりも、より根本的な体内の問題に耳を傾けるべき理由が少しお分かりいただけたでしょうか。私たちの体は本当に正直にサインを送ってくれているようです。