理由もなく心が沈み、何をしても楽しめない日々が続いていませんか?体はやけにほてっているのに、手足は氷のように冷たいということはありませんか?これは単に「調子が悪いだけ」と見過ごす問題ではありません。私たちの体はとても神秘的な小宇宙のようです。そしてこの宇宙の中には「三焦」という重要なシステムがあります。『東医宝鑑』では三焦を「元気の使者であり、すべての気を通行させることを主る」と説明しています。分かりやすく言えば、体全体のエネルギー(気)が滞りなく流れるよう手助けする高速道路のような存在だと理解してください。
この三焦が本来の役割を果たせなくなると、体内の気の流れが乱れてしまいます。まるで高速道路で事故が起きて道が塞がり、全体の交通の流れが滞ってしまうのと同じです。特に多いのが「上熱下寒」、すなわち上部には熱い気が偏り、下部には寒気が停滞する現象です。頭は熱く顔は火照り、胸が苦しい一方で、下腹部や手足は冷え込むという不均衡な状態です。体の要である気が調和を失い、あるべき場所にとどまれないため、心まで混乱してしまうのは自然なことです。
三焦が気の高速道路としての役割を正しく果たせなくなると、この上熱下寒の気が心まで凍りつかせてしまいます。憂鬱感、無気力、意欲低下、不安感といった感情が込み上げてくるのです。単なる風邪ではありません。体内の気がうまく巡らないことで生じる心のサインなのです。温かい心でご自身の体の声に耳を傾けてみてください。